世界的なビールの審査会の一つで、1996年から隔年で開催されているWBC(World Beer Cup)。
今年の全受賞ビールがアナウンスされました。
Winners from Around the Globe Take Honors – worldbeercup.org
各カテゴリー毎にゴールド、シルバー、ブロンズの三種のメダルが設けられ、今年のカテゴリー数は全部で96。
日本からエントリーしたビールも、近年いくつもメダルを獲得しています。
正式なリザルトは こちら から(PDFファイル)。
日本に関する部分だけを抜書きしておきます。
- Category: 9 Herb and Spice Beer – 129 Entries
Gold: 桜満開ラガー, シャトーカミヤ牛久ブルワリー, 牛久市
- Category: 15 Session Beer – 34 Entries
Bronze: Golden Dragon, 伊勢角屋麦酒, 伊勢市 - Category: 18 Experimental Beer – 86 Entries
Gold: 有馬麦酒 Japan Ale, 小西酒造, 伊丹市
Bronze: いわて蔵ビール オイスタースタウト, 世嬉の一酒造, 一関市 - Category: 29 Aged Beer – 40 Entries
Gold: ナインテイルドフォックス, 那須高原ビール, 那須郡那須町
- Category: 32 Light Lager – 45 Entries
Silver: ザ・ドリーム, アサヒビール, 東京都 - Category: 79 Brithish-Style Imperial Stout – 53 Entries
Gold: Arch Devil Imperial Stout, デビルクラフト, 品川区
- Category: 83 Classic Irish-Style Dry Stout – 42 Entries
Gold: スタウト, 箕面ビール, 箕面市
- Category: 87 American-Style Strong Pale Ale – 118 Entries
Silver: IPA 2016, ヤッホーブルーイング, 佐久市
「桜満開ラガー」とは、牛久ブルワリーが春季限定でつくる桜の葉を漬け込んだビール。サンクトガーレンの「さくら」と同じコンセプトながら、こちらはカラメル麦芽を使った焙煎香がアクセントになったものです。
「有馬麦酒」というのはよく知らなかったのですが、小西酒造が、六甲山麓を挟んだ反対側にある有馬温泉郷の元湯、龍泉閣のためにつくっているビールで、山田錦を使い、かつ、日本酒酵母も使った、かなり和食とのペアリングを意識したつくりのビールのようです。
アサヒビールは、前回のWBCでもスーパードライが International-Style Lagerでゴールドを獲得していました。国内大手四社の中でも、完全に「ビールのオリンピック=WBC で賞を獲る」ことをマーケティング上の戦略の一つとしている節が見受けられます。また、箕面ビールがきっちりとスタウトでゴールドを獲っているのも見事です。WBA、IBA(旧BIIA)と併せると、国際的なコンペをどれだけ獲ってるんでしょうか。
そして、注目はやはりデビルクラフトでしょうか。
正式な醸造開始から一年経たず(ですよね?)、いやむしろ、ビールが熟成期間をそれなりにかける必要があるインペリアルスタウトで、かつ、コンペの規模の大きさから想定して出品時期も審査より随分前であったろうことと考え合わせると、醸造開始直後くらいに仕込んだものが金賞獲ったことになるのでは?
今年のエントリー総数は6,596 で、ブルワリー数は1,907 。どちらも過去最大。
因みに国内勢でGoldが5つというのも過去最大とのこと。
受賞された各ブルワリーの皆様、おめでとうございます。
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